米国健康保険 基礎知識

PPOとHMO

米国健康保険のタイプとして最もポピュラーなのが、PPO(Preferred Provider Organization)です。PPOタイプの保険は、保険加入者に提携ネットワーク内の医療機関(提携医療機関)で受診した場合と、提携ネットワーク外の医療機関(非提携医療機関)で受診した場合で、給付条件に差をつけています。非提携医療機関を利用した場合には、提携医療機関を利用した場合に比べて格段に自己負担が多くなります。

PPOタイプと並んでメジャーなのがHMO(Health Maintenance Organization)タイプです。HMOタイプの健康保険では、緊急医療時を除き、ネットワークに加盟している医療機関しか使えません。またHMOタイプでは、全保険加入者に「かりつけ医の選定」および「かかりつけ医での初診」が義務付けられています。専門医や総合病院で受診する場合には、かかりつけ医の紹介状が必要となります。HMOタイプの健康保険の保険料は、使い勝手が悪い分、PPOタイプよりも安目になっています。

PPOタイプであれ、HMOタイプであれ、留意すべきは、提携医療機関のネットワークに属する病院や開業医が自身の居住エリアにあるかどうかという点です。もし可能であれば、保険加入前に確認した方が良いかもしれません。

主な自己負担条件

米国健康保険の自己負担の条件には、主として以下の3種類があります。

  1. ①免責金額(Deductible):医療費がこの金額に達するまで保険が使えません。
  2. ②自己負担割合(Co-insurance):20%とか30%等、医療費の一定割合が自己負担となります。
  3. ③自己負担金(Copayment):医療サービスを受ける度に患者が医療機関に支払う負担金(定額)です。

上記の中で日本の健康保険にあるのは「②自己負担割合」のみです。他は米国独自の条件です。

▼米国健康保険専門用語